・借入がかさみ返済が厳しい…
・借金の返済のために借金している…
・借金をしないと生活が回らない…
そのような状況で借入を重ねていると知らぬ間に多重債務に陥ってしまいます。
では、どこからが一般的に言われる多重債務なのでしょうか?あるいは、どのような状況まで陥ってしまったら具体的な債務整理などを検討しないといけないのでしょうか?
多重債務の認識
多重債務とは、複数の銀行や貸金業者から多額の借入をして、自身の収入では返済が困難になるほど借金が膨れ上がってしまっている状態を指します。
しかし、どこからが多重債務なのかという明確な基準はありません。
実際には多重債務とまでは呼べないものの、その予備軍に当たる方々は大勢いらっしゃいます。
返済のために新たに借りている時点でアウト
まず一つの基準として、「毎月の返済ができないから別のところからまた借りる」という状態が日常的に行われていれば、それはもう十分な多重債務です。
返すために借りる、つまり借りたお金をそのまま返済に横流しする状態です。
これでは借金が減るどころか益々増え続けてしまいます。
慢性的に追加の借入をしないと生活費が回らないという状況も瀬戸際
臨時の出費でどうしても一時的に借入せざるを得ないという場合を除いて、慢性的に借入を日常の生活費に回している状態も多重債務に陥っているかその一歩手前と言ってよいでしょう。
結局借金は高額な金利で後々の負担を大きくするだけですので、追加で借入をしないと生活費が足りない状況では遅かれ早かれ破綻することになってしまいます。
家を所有したまま多重債務に陥るとどうなるか?
では、今回の趣旨である「持ち家がある状態」で多重債務に陥ってしまうとどうなるのでしょうか?
もし、多重債務の状態で借金の返済が滞ってしまえば、最終的にはその債権者(借入元)に訴えられて、判決が出ると自宅を差押えられて競売にかけられてしまいます。
債権者は、返ってこなければ債務者の資産や所得を差押えることができるのです。
なお、場合によっては自宅だけでなく給与や銀行口座も差し押さえられてしまう可能性もあります。
特に最近はの消費者金融やカードローンは強硬な姿勢を取る会社が増えてきており、2~3ヶ月滞納しただけでも差し押さえをしてくる場合があります。
いずれにしても、頻繁に借入をしないと生活が回らないような状況であればすぐにでも何らかの対策が必要です。
【執筆者】
ライフソレイユ株式会社
加藤康介(宅地建物取引士)
大手コンサルティング会社にて経営コンサルタントとして6年間従事し、中小企業の経営をサポート。
その後、任意売却専門の不動産会社「ライフソレイユ株式会社」を設立し、これまでに1000人以上の住宅ローン返済に困窮する相談者の生活再建を支援している。
その活動がテレビでも取り上げられ、雑誌にも定期的に記事を寄稿している。