定年退職後のボーナス払いが困難に → 任意売却で負担を軽減
ご相談時の状況
愛知県豊田市にお住まいだったK様夫妻。ご主人はすでに定年退職されていましたが、住宅ローンの返済がまだ10年以上残っている状態でした。
定年退職後も年2回、25万円のボーナス払いがあり、住宅ローンの支払い厳しくなってきて滞納が始まってしまいました。
銀行に返済期間の延長の変更(リスケジュール)を相談しましたが、収入と年齢を理由に断られてしまったと言います。
貯蓄もほぼ無くなってしまった為に、月々の支払いも滞納が続いてしまい、督促状が届いたのをきっかけに当社にご相談いただきました。
すでに滞納も始まっており、とても最後まで払いきれる見込みがないとのことでしたので、ご相談の結果、任意売却を進めていくことになりました。
当社のサポート内容と結果
まずはご自宅の査定をさせていただいたところ、売却により住宅ローンを完済できる可能性がありましたので、完済できた場合と完済できなかった場合のお話をさせていただきました。
住宅ローンの残債を完済できなかった場合は、任意売却が成立したあとに住宅ローンの残債を返済するか整理する必要があり、その処理方法をお話しさせていただきました。
いずれにしても、売却後の住宅ローンの残債が高額になる可能性が低いことが予想されるので、残債の額が確定してから債務整理の方法を決めることになりました。
最終的に住宅ローン完済価格での売却はできなかったものの、残債を最小限に抑える価格で売却を成立させることができました。
感想
定年退職してボーナスはなくなったのに住宅ローンのボーナス払いだけが残り非常に苦しい状況でした。
しかし、競売ではなく任意売却で売却できたおかげで、残債を少なくすることができました。
住宅ローンの残債を最小限に抑えることができなかった場合、自己破産をするしかないかと思っていましたが、最悪の結果を避けることができて良かったです。
解説
今回のように、ご相談いただく案件の中でリスケジュール(返済条件の見直し)を検討する方が一定数いらっしゃいます。しかし、住宅ローンの支払いが厳しくなってきた方のリスケは、根本的な解決策にはなりえないケースがほとんどです。なぜなら、支払い期間や支払い額を延長や減額することにより、総支払額が増えてしまうからです。
一時的に収入が減ってしまった方、支払い期間が延長しても定年までにお支払いが完了する方、退職金がある方のリスケは有効な場合がありますが、基本的には問題の先延ばしにすぎません。根本的に生活負担を軽減するためには任意売却でリスタートするのが良いかと思います。